⚪︎⚫︎⚪︎文京シビックセンターにて第3回関東ボランティア交流会を開催しました⚪︎⚫︎⚪︎
千葉県こども病院、日赤医療センター、神奈川県立こども医療センター、慶應義塾大学病院、東大病院、療育室つばさにて活動する関東SHJアーティスト、アシスタント、そして事務局ボランティアが一同に会し、交流、意見交換をしました。出席者は30名。病院へは個々に訪問するため交流することがほとんどない中、SHJに参加することになったきっかけや自分や子どもの闘病生活の経験談を交えた自己紹介、そして日頃活動を通して感じていることをひとりずつ時間をかけて発表し、話し合えた貴重な時間でした。共通の思いは、アーティストとして病気や障がいと闘う子どもたちの励みになっていることの喜び、活動をとおしてさまざまな学びや気づきがあるということ。それらを積み重ねて今後の活動をより楽しく、子どもたちに寄り添ったものに向上していこう、とこれからの発展に向けて確認しあいました。
熱い熱い思いの中から一部を紹介します。
◼️紙芝居のクライマックスで大きな声を出しそうになるのを抑えたりアーティストとして完全に表現出来ないもどかしさを感じることがありますが、その分目の前子供に精一杯温もりを感じてもらえることで補っています。そして、付添のお母様達の優しい笑顔も私達のパワーになります。子供達が笑うとお母様も笑顔になる。病気で親孝行が難しい子供達ができる親孝行のひとつは笑顔!そのお手伝いをさせて頂けていることが嬉しいです。ラストの歌の時はいつも「良くなりますように」「楽になりますように」との強い思いを込めたよく効く透明の粉薬を病室の隅々にまでまく思いで歌っています。今までまいた薬は自分に戻ってきています。日常で辛い時、落ち込んだ時に、病と闘っている子供達の姿を思い出すと何故か元気になれるのです。だから、子供達には感謝でいっぱいです。ありがとうございます!(俳優 声優 金野恵子)
◼️お母様とおしゃべりしながら、描くのですが元気なころの写真をさしだされ、「ほんとうは、こんな顔なんです」とおっしゃる方もおりました。「かわいらしく描いてほしい」という親ごさんの気持をひしと感じました。きっとどのお母様がたも同じでしょう。その子のいちばんいい表情を描けたらいいと思います。そして、プロの絵描きのモデル体験が、入院中のちょっとしたよい思い出になってくれればいいなぁと思ってます。(絵本画家 水野ぷりん)
◼️「ととろ」の「さんぽ」は、何処でも子供達に喜ばれる歌ですが、一度だけ、「その歌は嫌いだから歌いたくない。」と言われた事があります。肢体不自由で車椅子に乗った小学校1年生くらいの男の子なのですが、それまで大きな声で、明るく元気に話していただけに驚きました。おそらく彼は、「歩こう。歩こう。私は元気。歩くの大好き~」と続く歌詞の意味を、彼なりに深く受け止めているのだと気が付いて、ハッとしました。生まれてから1度も自分の足で歩いた事のない彼には、辛い歌だったかもしれません。思いがけず彼を傷つけるところでした。でも今まで、本当は嫌いなのに彼のようにハッキリ言えなかった子もいたかもしれないと思うと、また更に落ち込みそうでしたが、一方で、喜んで一緒に歌ってくれた子供もいたことも確かだと思うし、ひとりひとりの気持ちに寄り添いながら、臨機応変に対応する事の大事さと難しさを感じました。この日は、彼の本音を聞けた事と、それに応えられた事が、まずは良かったかなと思うことにしました。(シンガーソングライター石橋和子)
◼️今ここには来て欲しくない、治療している我が子を見せたくないと思われている親御さんがいるかも知れない、そんな風に思うと、誰もが「喜んでくれる」とは限らないのだと、いつもそのことを頭に留めて活動をしなければと思っております。いつも改めて「いいですか」とお声かけをしてお部屋に入るようにしています。そんな家族の複雑な思いが少しでも癒されるように、いつもの活動で私は「頑張り過ぎないで」というメッセージを込めて歌っています。(ピアノ/弾き語り/フルート 千葉地区コーディネーター 矢田美麗)
◼️ちぎるだけでなく、手に触れて様々な紙の感触に触れてもらったり、親子でまたは看護師さんらと一緒に作品を作っていくうちに皆の顔が、夢中になり、笑顔に変わり、あたたかな雰囲気の場に変わっていきます。いつも私たちが彼らから暖かさややさしさ、無邪気な心を日頃、雑事な中で、見失いがちな気持ちを取り戻させてもらっています。地味な作業ですが、作品作りを通し、沢山の色紙の色に囲まれ、創造力を膨らませる工程、場づくりで、少しでも笑顔のコミュニケーションが生まれ、豊かな時間を持っていただければと思って活動しています。(ちぎり絵ユニット Laki Ohana)
◼️今まではただ見せるライブが多かったですが、この活動では、それぞれの病気の具合によってやることを臨機応変に変えたり、子どもたちとコミュニケーションをとりながらやっていくのが大切だなあと改めて感じております。押し付けにならない、でも楽しい、そんな活動にしていきたいです。私の姪や甥も入院していた経験があり、そのときは私は面会謝絶で、会って力づけてあげることも出来ず無力感を感じました。なので、そのあと知ったこの活動に縁を感じ、これからも頑張っていきたいです。(朗読家 あずみ)
◼️入院中のお子さん達は深刻な病状で、いろいろ考えてしまうところもありますが、松本さんの笑顔とパワー、アーティストさんの優しい思いに触れ、いつもなにかあたたかい気持ちをいただいて帰ってきます。お子さんからもうれしいものをいろいろいただいています。工作になかなかとりかかれなかったお子さんが、言葉掛けをしているうちにどんどん意欲が出てきて、時間が過ぎても夢 中で取り組んでくれたり・・・。午前中退院予定のお子さんが、午後にスマイリングが来るので、退院を遅らせて待っていてくれたり・・・、参加にいやいやしていた女の子が、アーティストさんがササッと新聞紙のスカートを作ってつけてあげると、すっかりお姫様気分になって、頭のおリボンやブレスレット、背中に羽まで(もちろん新聞紙の)つけて妖精さんになり、笑顔でそのまま病室まで帰って行ったり・・・。東大病院は、保育士さんもとても好意的に参加してくださって、場をより楽しいものになるようにしてくださり、感謝しています。アシスタントボランティアは、いろいろなアー ティストさんとご一緒できるので楽しみです。皆さんそれぞれのあつい思いにも触れる事ができて勉強になります。(東大アシスタント 角田真穂)
◼️SHJ活動開始前の4年間、ほかの病院で絵本のお話会活動を続けてきた。決して楽しいだけではない活動をなぜ続けてこられたか・・・?私たちの訪問を楽しみに待っている子がいると知ったとき、紹介した絵本を気に入って、退院後にお母さんと買いに行ったという話を聞いたとき・・・そんな有り難い言葉たちに支えられきたのだと思う。辛い治療を少しでも忘れるような時間を過ごして欲しい。どんな環境でも子どもは想像力を育むことができるのだと、まずは私が、想像力を失わずに接したい。(絵本セラピスト アナウンサー 近藤麻智子)
◼️臨床獣医師だった私が、初めての担当患者さんが亡くした時、お手紙と一緒にその子の絵を描いてご家族に送りました。ご家族からはお返事のお手紙をいただき、本当に喜んでもらえたのが、アートを志したきっかけです。獣医の仕事は、治療ではなく「ご家族の心を癒すこと」です。現在、細胞をモチーフとした体験できるインスタレーション作家として活動する中でも、作品に触れる人たちが、思わず息を呑むほど感動する瞬間をつくりたいと思っています。作品から離れた後にも、心に残り、希望や支えになるように。作品を通じて、人への「癒し」を提供できるように。それが、私が自分のアートに込めた想いです。病院という場所が、入院する人や家族だけでなく、訪れる人、関わるスタッフにとっても幸せを感じられる場所であるように、活動をつづけていきたいと思っています。「医療の現場」という私が幼い頃から関わっていた分野で、このような活動できるという貴重な機会をいただき、代表の松本さんをはじめ、スマイリングホスピタルジャパンの方々には、本当に感謝しています、ありがとうございます。(元獣医師・細胞アーティスト オーマ)
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任意団体のころから事務局ボランティアをしてきた柳美子さんからは、団体ロゴ入りの封筒を手作りしたり、ニュースレターを事務局のプリンターで数十部印刷しホチキス留めをして作成したりしていたころの現物を提示しながら、まだまだ小さかったころからのSHJの歴史を紹介くださいました。地道な活動があってこそ今がある。初心を忘れずに今後も活動していきたい、とのコメントがありました。
アーティストとして、コーディネーターとして、アシスタントとして、そして事務局として、それぞれの立場で子どもたちを支えながら気持ちは1つ。スマイリングホスピタルジャパンの使命をしっかりと共有できた交流会でした。
2016年3月26日に、文京シビックセンター(予定)にて全国ボランティア交流会第1会を開催します。北は北海道から全地区から一同に会してそれぞれの地区の活動報告、そして意見・情報交換、親睦会を予定しています。ますますの発展に向けて一丸となり、病気や障がいと闘う子ども達、そしてご家族を支えていきます。
※ 2013年9月末までの活動はこちら